4月19日、茨城県北部で震度5弱を観測する地震がありました。3月には福島県沖を震源とする震度6強の地震で、県内でも大規模な停電が発生しています。頻発する地震、停電などへの備えはできていますか。

 19日朝、茨城県で震度5弱を観測した地震。震源に近い場所ではカメラが大きく縦に揺れる様子が捉えられました。震源は福島県中通りで深さは93km。地震の規模を示すマグニチュードは5.4でした。この地震で静岡県内でも揺れが感じられ、富士市と伊豆の国市で震度2を観測しました。福島県の周辺では、最近、比較的大きな地震が度々起きています。
<天野大輔記者>「富士市中央公園近くの交差点です。あたりは真っ暗になっており、信号も消えてしまっています」
 3月16日、福島県沖で発生した最大震度6強の地震。富士市では震度4を観測し、およそ2万6900軒が停電しました。
<自宅が停電した人>「突然消えたので、外に出てみたら周りも消えていた。懐中電灯を使って、何かを被せると室内が明るくなる」「(照明の用意は?)ないです。携帯の灯りだけ」「懐中電灯を持っている」
 富士市では2021年2月の福島県沖の地震でも6万軒以上が停電しました。大きな地震により発電所が緊急停止すると電力が不足することがあり、電力会社は大規模な停電を防ぐため一部の地域への送電を止めることがあります。このため、震源から離れた地域でも停電が起きるのです。
<東京電力パワーグリッド 静岡総支社 伊東正貴さん>「停電の際に一番必要となるものは、照明の確保。夜間に停電が起きてしまうと真っ暗になってしまうので、安全に避難するには照明の確保は重要。身近なものでは蓄光テープというものがあり、出口となる場所にこのテープを貼っておけば、暗闇の中でも目印とすることができる」
 電力会社の担当者はホームセンターなどで売っている光を蓄えるテープを部屋の出入り口や段差のある部分などに貼ると、突然の停電にも対応できると話します。一方で、電力会社は停電が起きた後に注意してほしいことがあると呼び掛けています。
<東京電力パワーグリッド 伊東正貴さん>「先ずは電化製品のプラグをコンセントから抜いて頂きたい。このようにコンセントからプラグを外すことで、機器の損傷による通電火災を防止することが可能となる」
 通電火災とは、停電から復旧して電気が通った時に起きる火災のことです。アイロンや電気ストーブなどはもちろん、倒れて壊れた電化製品も火災の原因となります。東日本大震災で起きた111件の火災のうち、半数が電気関係の出火だったことが分かっています。避難する時はブレーカーを落とすことが大事です。
<東京電力パワーグリッド 伊東正貴さん>「(ブレーカーが落ちた?)こちらが地震が起きた時に揺れを検知して自動的に落ちる感震ブレーカーとなっている」
 地震を感知すると自動的にブレーカーが落ちる「感震ブレーカー」という装置もあり、県内のおよそ半数の市町で補助金制度があります。
<東京電力パワーグリッド 伊東正貴さん>「停電はいつ発生するか分からない。近頃は各地域で地震も頻発しているので、改めて地震や停電に対する日頃からの備えを見直してもらえればと思う」