30日に開幕する第31回全日本高校女子サッカー選手権。3大会ぶり15回目の出場となる十文字高校(東京)を、今大会応援リーダーを務めるFANTASTICSfromEXILETRIBEのボーカル・中島颯太さん(23)が取材した。
同校は第25回大会で優勝した強豪校。2022年の高校総体でも準優勝を果たし、今大会の優勝候補に挙げられている。そんなチームの絶対的エース・氏原里穂菜選手(3年)と、サッカー歴7年の中島さんが、サッカートークや1対1のドリブル対決を行った。

サプライズ訪問に涙

「めちゃくちゃ楽しみです。やっと皆さんにお会いできるし、すごくうれしく光栄なことなので、自分も楽しみながら皆さんに青春だったり、勇気だったり希望をお届けできるように頑張りたいなと思います」と話した中島さん。実は小学校3年生からの7年間、ボールを追いかけていたサッカー少年だ。応援リーダーとして初の取材で訪れた十文字高校は、これまでに4度のベスト4、そして2016年に全国制覇を成し遂げた強豪校だ。

中島さんのサプライズ訪問に、選手たちはまさにパニック状態。大ファンだという川田瑠依選手(2年)は「今日前髪セットしてきてないので恥ずかしい」と複雑な乙女心を覗かせながらも、涙を流して喜びを爆発させた。

早速円陣を組み、練習へ。サッカー歴7年の中島リーダーは強豪校の選手に交じって軽快な動きを見せたが、練習を進めていく中で、あることに気が付いた。


卒業後はプロへ エース・氏原選手の持ち味はドリブル

「前の24番の子がメチャメチャうまくて」

背番号24を背負うのは、十文字高校の絶対的エース・氏原選手。準優勝を成し遂げた2022年の高校総体で、大会を通じて4ゴールを挙げるなど、卒業後は、プロ入りが決まっている逸材だ。

中島リーダー:
好きな選手とか憧れの選手とかっているんですか?

氏原選手:
一番最初に好きになったのは(アルゼンチン代表のリオネル・)メッシ選手。

中島リーダー:
どういうところが?

氏原選手:
ドリブルが楽しそうでわくわくするようなプレーをするので。

実は、彼女の持ち味もドリブル。サッカー経験者の中島リーダーとの1対1のドリブル対決では氏原選手が終始圧倒し、最後は中島リーダーの足の間にボールを通す、華麗なボールタッチを見せた。

中島リーダー:
やられた…股抜き。細かいんですよ。それこそメッシさんを彷彿とさせるような。ボールを取りに行ったら抜かれるんだろうなという怖さというのがあるので、そこが(彼女の)強みですね、本当に。

悔しさを見せながらも、称賛した氏原選手のドリブル。その上手さの秘密は…。

氏原選手:
(小学)4年生はパス禁止で足元の技術だけをやるっていうチームだったので。クリアもなしだから、クロスもなしで全部ドリブルみたいな。それが上達してからパスに入るみたいな。

当時所属していたチームの方針で小学4年生の1年間、練習はなんとドリブルのみ。この取り組みで、ボールタッチの感覚が磨かれ、ドリブルの技術が飛躍的に向上したという。

氏原選手:
その頃の方がドリブルはすごかったです。ドリブルは(これからも)高めていきたいと思っています。

練習後、中島リーダーは部員全員で応援歌の練習を行っている体育館へ。十文字高校の応援歌を一緒に練習し、最後はエールを送った。

中島リーダー:
応援リーダーとして準決勝とか決勝でまた皆さんと会える日を楽しみにしています。ありがとうございました!

初戦は30日の聖和学園(東北第3代表/宮城)戦。中島マネージャーにエールをもらった十文字高校が2016年以来、2度目の優勝を目指す。