“爆発”ではなく、磁場がガスを押し出した?
──なぜ、リング状なのでしょうか?
(香川大学教育学部講師 徳田一起さん)
「リング状構造を作るには、ガスが押し広げられるような(内側から外側へ向かう)エネルギー供給が必要で、そうした現象がおきたと推測できます。
一方で、リング中心に既知の原始星以外に新たな天体が存在する証拠はなく、そのほか原始星からの双極分子流(星の産声)などよく知られた現象で説明することが難しいことが分かってきました。
実際、この天体の赤外線観測で得られていた双極分子流で形作られたと思われる特徴とも一致しません。
研究チームは、原始星近傍を貫いていた磁束が急激に外側に向かって再配置される交換型不安定性に着目しました。
この現象が起こると、磁場によってガスが外側へ押し出され、結果としてリング状のガス雲が形成されます。
理論研究では、原始星から数百天文単位の距離で強い磁場が形成され得ることが示されており、強い磁場がある場所ではガスが音速を超えて衝撃波を生み出します。
その結果、加熱源となる星などが存在せずとも、衝撃波によってガスが温められると考えられます」














