26日で開業から10周年を迎える北海道新幹線。

札幌延伸のメリットはその速さですが札幌・東京「4時間半」。
果たして、実現できるのでしょうか。

世界に1編成しかないとても珍しい新幹線が見えてきました。
JR東日本の試験車両「ALFA―X」です。
次世代の新幹線は何を目指すのか?

例えば「トンネルボン」。
これは、新幹線がトンネルを走る際に出る大きな衝撃音のことです。

この騒音を抑えるために先頭車両の「鼻」を大型バス2台分に匹敵する22メートルに伸ばしました。

これは、2020年に公開された試験走行の様子です。
記者
「アルファエックスの速度が、380キロ、380キロを超えました」

新幹線が札幌に延伸するタイミングでの実用化を目指し試験走行は北海道でも行われています。
その次世代の新幹線が目指すのが。

JR北海道 島田修 社長(当時・2019年)
「北海道新幹線札幌開業時に、東京・札幌間4時間半に挑戦したい」
札幌市と東京の間を4時間半で結ぶことです。

北海道大学 工学研究院 岸邦宏 教授
「人間の交通選択っていうのは二つ比較してどっちを選ぶかが基本になる。新幹線そのもののサービスレベルではなく飛行機との比較になる」

一般的に新幹線には「4時間の壁」という言葉があります。

乗車時間が4時間を切ると利用者が、飛行機から新幹線に流れる現象、つまり「新幹線が有利になる」分岐点と言われています。

■札幌市から東京駅への交通手段
・札幌駅→新千歳空港:33分(特別快速利用の場合)
・新千歳空港→羽田空港:約90分
・羽田空港→東京駅:約30分
これに乗り継ぎ時間を加えて、所要時間は約3時間半。

一方、新幹線が札幌・東京間で4時間を切ることは現時点では非常に難しく苦渋の末に弾き出した時間が4時間半だったのです。

北海道大学 工学研究院 岸邦宏 教授
「1時間の違いしかない。乗り換えなしで行ける。ある程度新幹線を選ぶ人がいるだろうというのが理論的なアプローチ」
なぜ、新幹線は時間短縮のためにもっと速く走ることができないのでしょうか?
その理由のひとつが北海道と本州を結ぶ青函トンネルです。

青函トンネルは、国内で唯一、新幹線と貨物列車が対面走行をする区間です。

すれ違いの際、貨物が荷崩れしないよう最速320キロ出せる新幹線が160キロまで速度を落としているのです。
そんな中、東京では新たな動きも…。

JR東日本が、23日から盛岡から東京まで運転を始めた国内初の「荷物専用新幹線」です。

専門家は、青函トンネルの貨物列車を完全に置き換えることができなくても、検討の余地があると期待を寄せます。

北海道大学 工学研究院 岸邦宏 教授
「JR東日本が開発した荷物新幹線で、従来型のコンテナ型の貨物列車の本数を減らすことを検討する価値があると思う」
新幹線の歴史は、東京までの時間短縮の歴史。

北海道新幹線の札幌延伸は早くても12年後の2038年度以降ですが、開業時「4時間半」の攻防が現実のものになります。











