2020年に発覚した高知県奈半利町の「ふるさと納税をめぐる贈収賄事件」の、やり直し裁判の控訴審が、12日に開かれました。受託収賄などの罪に問われている町の元課長に対し、高松高等裁判所は、一審=高知地方裁判所で出されていた「懲役2年の実刑判決」を破棄し、「執行猶予付きの判決」を言い渡しました。
この事件は、高知県奈半利町の元課長・森岡克博被告が、事業者から返礼品の有利な取り扱いの請託を受け、賄賂を受け取った罪などに問われていたものです。裁判は一度高知地裁に差し戻され、そのやり直しの裁判で森岡被告は、高知地裁から「懲役2年の実刑判決」を受けていました。
【これまでの裁判の経緯】
▶2022年12月:高知地裁が森岡被告の「受託収賄」について「無罪」と認定
▶2022年12月:高知地検が一審判決を不服として控訴
▶2024年1月:高松高裁が「無罪とした原判決は不合理」と一審判決を破棄・地裁に差し戻す
▶2025年3月:高知地裁で差し戻し審の初公判
▶2025年10月:高知地裁が森岡被告に「懲役2年実刑」判決
被告側は「量刑不当」として高松高裁に控訴していて、12日は高松高裁で控訴審判決が言い渡されました。
控訴審判決で高松高裁の冨田敦史(とみた・あつし)裁判長は、一審=高知地裁の判決について「量刑理由の説明は相当で、重すぎて不当であるとまでは言えない」としました。
そのうえで、「受け取った現金は梱包作業の対価でもある」という弁護人の主張については、「共犯者を通じて賄賂を受け取り利益を独占していたことを踏まえると、原判決に誤りはなく、採用できない」としました。
一方で、被告が
▼賄賂として受け取ったおよそ180万円を業者に返金していること
▼懲戒免職処分を受け入れる意思を示したこと
…などをふまえ、「一審判決の量刑は、現時点では重すぎる」として、一審判決を破棄し、森岡被告に「懲役2年6か月・執行猶予5年」を言い渡しました。
この判決を受け、森岡被告の弁護人は「被告の執行猶予が認められ、ホッとしている。上告するかどうかは、森岡被告の判断に委ねたい」としています。














