高水温などの影響で大量に死んでいる青森県の「陸奥湾ホタテ」についてです。今後の養殖に必要な親貝も数が少ないため、野辺地町漁協では、県内の漁協で初めてホタテを人工的に受精させる実証実験に取り組んでいます。

注射器を持っているのは、国の海洋研究開発機構の研究員です。

3日は野辺地町漁協を訪れ、陸奥湾ホタテの産卵に関する実験をしました。
ホタテのオスは誘発剤を注射したあと、10分程度経つと「精子」を放出しました。同様に誘発剤を注射したメスから1時間半ほど経ってでてきたオレンジ色のものが「卵」です。

陸奥湾ホタテは2025年の猛暑で大量に死んでいて、親貝は調査が始まって過去最低となる約677万枚となっています。

このため、今回は数少ない親貝でも受精でき時期もコントロールできる人工採苗に挑戦しました。

顕微鏡でのぞくと受精卵も確認できていて、このあと2日ほどかけて孵化させたあと40日ほどエサを与えて、陸上で育ててから本格的に海で養殖する方針です。

野辺地町漁協 砂原則行 組合長
「去年夏の大被害を受けて、陸奥湾にぜんぜんホタテがない状況。北海道から(稚貝の)移入を考えているが、まず陸奥湾で再生しないといけない。(今回の実験が)成長して成功すれば、漁師の皆さんも個人的にも大変助かる」

今回の実験の結果は夏ごろに分かる見込みで、野辺地町漁協はノウハウを蓄積しながら漁業者に普及させ、陸奥湾ホタテの再生に役立てたいとしています。