旧統一教会に解散を命じた東京地裁の決定をめぐり、東京高裁はさきほど、「信者らによる不法行為を防止するための実効性のある手段は、解散命令以外見当たらない」として教団側の不服申し立てを退け、改めて解散を命じました。教団の財産などを処分する「清算手続き」が始まることになります。
旧統一教会に対しては、東京地裁が2025年3月、「信者によって行われた不法な献金行為で甚大な被害が生じた」などとして解散を命じています。
教団側はこの決定を、「国家による信教の自由への侵害」などと批判して即時抗告し、東京高裁で非公開での審理が行われていました。
教団側は東京高裁で行われた非公開の審理で、▼元信者らおよそ190人との間でおよそ39億円の集団調停が成立していることや、▼第三者の弁護士による「補償委員会」を設置してあわせておよそ3000万円を返金したことを踏まえて、「被害回復を進めており、解散の必要はない」と主張していましたが、東京高裁はさきほど、教団側の不服申し立てを退け、改めて解散を命じました。
東京高裁は決定で、信者らによる献金などの勧誘は「民法の不法行為」に該当するとしたうえで、「多人数に極めて多額に上る財産上の損害と多大な精神的な苦痛が発生した」「教団が今後、信者らによる不法行為を防止するための実効性のある対策を自発的に執ることは期待しがたく、信者らによる不法行為を防止するための実効性のある手段は、解散命令以外見当たらない」としました。
高裁のこの決定により、今後、裁判所が選んだ清算人が教団の財産などを処分する「清算手続き」が行われることになります。
教団は全国におよそ280か所の施設があり、資産は1100億円を超えるとされ、これらの資産は高額献金の被害者への賠償などにあてられることになります。
「清算手続き」が始まると、教団の宗教法人格がなくなり税制優遇を受けることができなくなりますが、任意団体として宗教活動は続けることができます。
教団側はこのあとすぐ、最高裁に特別抗告する方針ですが、「清算手続き」は最高裁の判断を待たずに始まることになります。
「清算手続き」をめぐっては、これまで手続きを定めた宗教法人法に「清算人」の具体的な権限が明記されておらず、教団から高額な献金の被害を受けたと訴える人たちからは、「清算人の権限が曖昧だ」などと懸念する声が上がっていました。
このため文科省は2025年10月、被害救済を円滑に進めるため、債権の申し出を長期間受け付けることや、妨害行為があった場合に刑事上の責任追及を検討することを盛り込んだ指針を策定しています。
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