アメリカ中西部ミネソタ州のミネアポリスで、移民の取り締まりにあたる連邦当局の職員が発砲し、男性が死亡しました。
ミネアポリス市によりますと、現地時間24日午前9時頃、不法移民などを取り締まる連邦当局の職員が発砲し、男性(37)が死亡しました。
男性はミネアポリス市に住むアメリカ人とみられていて、現地メディアによりますと、近くの病院で看護師として働いていたということです。
国土安全保障省は声明で、不法移民の取り締まり中に男性が銃を持って職員に近づいたため発砲したと説明。一方、地元警察は、男性は合法的に銃を所持していて、銃器携帯許可証を持っていたとしています。
また、現地メディアによりますと、男性の両親は発表した声明で、「(発砲された時)息子は明らかに銃を手にしていなかった。政権の説明は、許しがたい嘘だ」と主張しています。
「ニューヨーク・タイムズ」は、目撃者が撮影した動画をもとに発砲直前の様子について検証。男性は手にスマートフォンを持ち、連邦当局の職員に抗議をする人を撮影していましたが、催涙スプレーを浴びたデモ参加者を助けようとした際に複数の職員に地面に押さえつけられ、銃を取り上げられた後、発砲されたとしていて、「男性は武装して職員に近づいたわけではなく、当局の主張と食い違いがある」と指摘しています。
会見を行ったフレイ市長は、「不法移民の取り締まり作戦を終わらせるためにあと何人の住民、何人のアメリカ人が死ななければならないのか」と連邦当局側を厳しく批判しました。
また、ミネソタ州のウォルツ知事は「州民に対する組織的な暴力行為だ」と非難。連邦当局が地元当局を排除して単独で捜査していることについて「信頼できない」と批判しています。
事件を受け、アメリカ上院の複数の民主党議員が移民当局を管轄する国土安全保障省への資金を含む歳出法案に反対する意向を示しました。
法案の可決には60票の賛成が必要ですが、共和党は53議席にとどまっていて、成立には民主党の協力が欠かせません。1月31日までに予算が成立しなければ政府閉鎖に追い込まれる可能性が高まっています。
一方、トランプ大統領はSNSに男性が所持していたという銃の写真を投稿し、「すぐに発射できる状態だ」として正当防衛を主張。「市長と州知事が反乱を扇動している」と批判しました。
ミネアポリスではトランプ政権が去年12月から大規模な不法移民の取り締まり作戦を実施。今月7日にも移民当局が発砲し、アメリカ人女性が死亡したほか、14日にはベネズエラ人男性が足を撃たれてケガをしていて、連邦当局が発砲する事件はこれで3件目です。
今回の事件を受け、現場周辺では、移民の取り締まりへの抗議活動が行われ、当局側は催涙ガスが使用し、双方の間で激しい衝突が起きています。
こうした中、ウォルツ州知事は市長の要請を受け、抗議デモ収拾させるため州兵の配備を決定しました。
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