政府は、新しい安全保障関連3文書を閣議決定しました。「反撃能力」の保有が明記され、日本の安全保障政策の歴史的な転換となります。
新しい3文書は、▼外交や防衛など安全保障に関連する政策に戦略的指針を与える「国家安全保障戦略」を最上位として、▼防衛の目標を設定し、それを達成するための方法と手段を示す「国家防衛戦略」、▼保有すべき防衛力の水準を示し、主要な装備品の数量などを記した「防衛力整備計画」から成り立っていて、いずれも概ね10年の期間を念頭に置いています。
▼「国家安全保障戦略」では、「我が国は戦後最も厳しく複雑な安全保障環境に直面している」としたうえで、中国について「我が国と国際社会の深刻な懸念事項であり」、「これまでにない最大の戦略的な挑戦」と記しています。ウクライナ侵攻を続けるロシアについては「中国との戦略的な連携と相まって、安全保障上の強い懸念」としています。
▼「国家防衛戦略」は、「反撃能力」の保有を明記し、「我が国に対する武力攻撃が発生し、その手段として弾道ミサイル等による攻撃が行われた場合、武力の行使の三要件に基づき、そのような攻撃を防ぐのにやむを得ない必要最小限度の自衛の措置として、相手の領域において、我が国が有効な反撃を加えることを可能とする、スタンド・オフ防衛能力等を活用した自衛隊の能力」と定義しています。
▼こうした敵の脅威圏の外から攻撃ができる「スタンド・オフ防衛能力」については、「防衛力整備計画」で、陸上自衛隊の「12(ひとに)式地対艦誘導弾」の能力向上型やアメリカ製の巡航ミサイル「トマホーク」の配備を盛り込んでいます。また、来年度から5年間の防衛費の総額をおよそ43兆円としていて、2019年度から5年間の防衛費に比べておよそ1.6倍の金額となり、防衛力の抜本的な強化に向けた大幅な増額となります。
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