娘の過労自殺から10年…「労働時間規制の緩和は絶対しないでほしい」

それから10年間、幸美さんは娘と同じような過労死をなくすため、講演会などで自身の体験を話しています。

まつりさんの事件をきっかけに青天井だった残業は見直され、法律で規制されましたが…

まつりさんの母 高橋幸美さん
「いま対策を進めているにもかかわらず、過労死が無くなっていない。労災申請が毎年増加して、毎年過去最高を更新している。『お母さん頑張ったよ』『まつりちゃんのような人がもういなくなったよ』と。10年だけど良い報告ができないなと」

こうした中、今年10月、高市総理は働いている人の賃金アップなどを理由に労働時間規制の緩和の検討を指示しました。

高市総理
「これは私の意見に一番近いかもしれないが、上限規制の範囲内でもっと働けるようにすべき。例えば、裁量労働制の拡大に対するニーズであったり。もちろん健康第一だが十分な賃金をもらえないということで、届け出をせずに副業している方がいる。働き方の実態とニーズをしっかりと踏まえて検討を深めていきたい」

残業時間の上限は、月では45時間・年間では360時間です。繁忙期などであれば、月100時間未満・年720時間以内となっています。

厚労省は労働時間規制を中心に労働者や企業への調査をおこなっていて、その結果などを踏まえ、議論を進める方針です。

こうした議論について、幸美さんは。

まつりさんの母 高橋幸美さん
「知らないうちに病気になったり、死に至ってしまう。それが過労死の恐ろしいところ。労働時間規制の緩和は絶対しないでほしい。娘や私と同じような思いをもう誰にもしてほしくない」