続いては、厳しい寒さに耐えての収穫の話題です。弘前市の一町田(いっちょうだ)地区では特産の「一町田せり」が収穫最盛期を迎えています。市内ではこのセリを贅沢に使ったセリ鍋も提供されていて旬の味覚として人気を集めています。
岩木山の麗にある弘前市一町田地区です。極寒のなか、水に浸かり収穫されているのが「一町田せり」です。一町田地区で岩木山の湧き水を使い400年以上前から栽培されてきました。
この道50年以上という木村久栄(きむら・きゅうえい)さんは15日も、身を切るような寒さに耐えながら独特の苦みとシャキシャキとした歯ごたえがある「一町田せり」の収穫に追われていました。
※一町田せり栽培農家 木村久栄さん
「セリで一番おいしいのが、根と茎の境のところが」
この一町田せりが、販売されているのが岩木山麓の産直直売施設「野市里(のいちご)」です。売り場には特設コーナーが設けられ、客が次々と訪れ買い求めていました。こちらでは1日に入荷するのは20袋ほどで当日のうちに完売することが多いといいます。
※地元客は
「香りがあっておいしいです」「すごくおいしいのでよく買いに来ます。栄養価も高いので子どもたちも喜んで食べています」
※直売所野市 里下山雅衣子さん
「電話でも結構問い合わせがあるので、すごく人気があります」
また、「野市里」のなかにあるレストランで提供されているのが一町田せりを一束まるごと使用したセリ鍋です。生産者が1本ずつ丁寧に洗っているため、根の部分も食べられるのが特徴です。
※須崎蓮記者
「根の部分はシャキシャキとした食感で、冷え込むこの時期のセリ鍋は体の芯まで温まります」
一町田せりの収穫は来年1月まで続き、寒さ厳しい冬場、旬の味覚として食卓を彩ります。