長崎市にある私立 瓊浦高校の野球部で体罰が行われていた問題で、学校は今年7月には体罰を認識していたものの、問題を隠蔽しようとして高野連に報告していなかったことが関係者への取材でわかりました。

瓊浦高校の野球部で起きていた体罰は、今年7月、部員や保護者から部の運営などに不満が寄せられ、学校側がアンケートを実施。
その中で監督らが部員に対し、“平手打ち”や"暴言”などの体罰を行っていたことが発覚したものです。

一方で高野連への報告は、発覚からおよそ5か月が経った今月13日で、その理由についてNBCの取材に対し学校は「失念していた」と話していました。
ところが実際は、校長が問題を認識していながら、敢えて高野連に報告していなかったことが関係者への取材で分かりました。

録音されていた校長の音声:
「結局これ、高野連には言ってないわけね。僕の認識としては色んな部の練習時間とか休みの日がないだとか。色んな事があったたいね。要望とか不満とか。
そん中に、一部体罰とか暴言みたいなものもあったんで、高野連にそこまでどうするかっていうことで…当然、頭にはあったんだけど言わんやったっさね」

今月、体罰問題についてマスコミから取材が入ったことで問題が明らかになることをおそれ、学校側はやむなく高野連に報告していたということです。

録音された校長の音声:
「(マスコミに)書かれたときに高野連に言ってなかったら、申告してなかったらそれが非常に大きい。その方が無難じゃないかということで、そがんした」
一方、瓊浦高校では、今年男子バドミントン部でも監督による部員への暴行も明らかとなっています。
瓊浦高校の野球部を巡っては、部長と副部長にも不適切な指導があったという情報もあり、学校側は調査を進めるとしています。