危険運転致死傷罪の見直しに向けた議論を進めている「法制審議会」で法務省は数値基準の試案を示しました。
法務大臣の諮問機関「法制審議会」の部会では、適用のあいまいさが指摘されている危険運転致死傷罪の見直しに向けた議論を進めています。

9日開かれた部会で、法務省は数値基準の試案を示しました。
試案によりますと、「飲酒運転」では血中のアルコール濃度が「1.0ミリグラム以上」、または呼気のアルコール濃度が「0.5ミリグラム以上」としました。
また、「高速度」については、最高速度が60キロを超える道路では、その制限速度を60キロ以上超えて走行した場合に適用されます。一方、最高速度が60キロ以下の道路では、その制限速度を50キロ以上超えて走行した場合に適用されるとされています。

この試案について、時速194キロの車による事故で弟を亡くした長文恵さんは、遺族の思いに沿った法律を作ってほしいと訴えました。
(長文恵さん)「遺族が声を上げなくても危険なものは危険だっていう世の中にやっぱなってほしいと思う。浮世離れした法律を作られても適用できなかったら苦しむ遺族は後を絶たないと思うから」
9日の部会では、試案をもとに議論が行われましたが、まとまらず、今後も議論が継続されます。














