中国の王毅外相はドイツのワーデフール外相と会談し、高市総理の台湾有事をめぐる国会答弁を批判したうえで「日本は侵略の歴史をまだ十分に反省していない」と主張しました。
中国外務省は8日、王毅外相とドイルのワーデフール外相が会談したと発表しました。
王毅外相は会談で、台湾問題における中国の原則的立場を説明したうえで「高市総理による誤った発言の深刻な問題を指摘した」としています。
そのうえで「ドイツとは異なり、日本は戦後80年経っても侵略の歴史をまだ十分に反省していない」と日本を批判したうえで、「ドイツ側が中国の正当な立場を理解・支持し、いかなる台湾独立の言動にも断固反対することを望む」と強調。
これに対してワーデフール外相は「ドイツ側は一つの中国政策を堅持しておりこの立場は変わらない」と応じたということです。
王毅外相は3日に行われたフランスの外相との会談でも台湾問題をめぐり日本を批判していて、中国としては各国の理解を得るとともに日本に圧力を加える狙いがあります。
また、王毅外相は「アメリカ第一主義」を掲げるトランプ政権を念頭に「中国とドイツは多国間主義を支持し実践する国として、結束と協力を強化しより公正で合理的な国際秩序をつくるべきだ」と訴えました。
ワーデフール外相は「経済や貿易など各分野の協力を深化させ、両国の国民に利益をもたらすことを望む」と経済分野での協力を進める考えを示したということです。
さらに2人は和平に向けた協議が続くウクライナ情勢についても意見を交わし、王毅外相は「中国は和平に向けたあらゆる努力を支持し引き続き建設的な役割を果たす」姿勢を示しました。
ワーデフール外相は中国側がウクライナ危機の早期終結に向けて影響力を発揮することを希望したということです。
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