本格的なスキーシーズンが到来する中、長野市戸隠では「雪乞い」の神事が行われました。


戸隠神社の中社で、白装束の男性が二人が捧げ持つのは、1日朝、黒姫山の登山道にある池から汲んできた、雪乞いにご利益があるとされる水です。

汲んでから神社に引き渡すまでは、しゃべることも振り向くことも許されません。


社殿では、スキー場や、観光関係者などおよそ40人が40分余りかけて祈祷し、水を清めます。

戸隠神社は、水を司る九頭龍大神(くずりゅうおおかみ)を祀っていて、水害を避け、豊作を願おうと全国から農業関係者などが訪れるといいます。

続いてやってきたのは戸隠スキー場。水は参加者が持つ、ひしゃくに注がれます。

「雪よ降れー!」


恵みの雪を求めてゲレンデに水をまく儀式は少なくとも20年以上前から続いているということです。

戸隠観光協会 山口輝文会長:「程よく雪が降って戸隠全体の皆さんが潤うように。スキー場だけではなくて農業の皆さんにとっても大事な資源。そういう思いを込めて『雪乞い祭』をやっている」

戸隠スキー場 戸谷利志明社長:「このあと寒気が入ってくる予報もあるし、長期予報でもたくさん雪が降る予報も出ているので、天然の雪を待ちたいなと思っています」

戸隠スキー場は例年同様、12月13日にオープンします。去年は初日にすべてのコースが滑走可能だったということですが、今年はこの後の天候次第。人工降雪機をフル稼働させ、少なくとも2コースでのオープンを目指すということです。