認知症などの薬の開発が、飛躍的に進むと期待されます。山口大学から誕生したスタートアップ企業が、山口県宇部市の支援を受けて本格的に事業を始めることになりました。

事業を本格的に始めるのは、宇部市のADDVEMOです。

竹下幸男社長(山口大学教授)が宇部市で14日に記者会見し、開発した脳血管のモデルキットについて説明しました。

ADDVEMO 竹下幸男 社長
「ヒトの脳と血管を再現できる技術を持っているのは、ADDVEMOただ一つになります」

このモデルキットはヒト由来の細胞を使って、脳の血管の構造を再現したものです。薬が脳内でどのように作用するかを迅速に調べることができ、薬の開発にかかる時間を半分程度に短縮できるということです。

ADDVEMO 竹下幸男 社長
「まずは認知症の薬をこのモデルを使ってつくっていくというところを目標にしたいということを宣言したいと思います」

ADDVEMOは去年10月に設立。スタートアップ企業を支援する宇部市の補助金を受け、モデルキットの製造・販売や医薬品の開発を進めていきます。竹下社長は、宇部市を医薬品の開発と製造の拠点にしたいと強調しました。

ADDVEMO 竹下幸男 社長
「宇部市の産業発展だけでなく、宇部市から病気を治せる世界を実現させていくということで、いわゆる宇部式の地方創生っていうところを完成に持っていけるのではないかと考えております」

ADDVEMOは、7年後をめどに認知症の薬を開発したいとしています。