役割を終え、本来なら捨てられるものをリサイクルした新たな商品が誕生しました。消防士が使っていたというその素材。機能的な特性を生かした商品とはどのようなものなのでしょうか。


「消防服をあますところなく使って、消防士さんから常に勇気をもらえると」


高梁市の商業施設できょう(12日)から販売が始まったのは、消防服をリメイクしたバッグなどのグッズです。高梁市消防本部が廃棄する服を、市内で縫製などを行う天満屋のグループ企業が再利用したいと相談し商品化が実現しました。


(天満屋グループ企業チーム 守屋和宣さん)
「こちらのポーチなんですけど、こちらはこの左胸からそのまま作ったものです」



消防服は安全性の確保のため10年程度で廃棄されますが、使われている生地は燃えにくく、撥水性があることから、その機能を生かしたバッグなどにリメイクしました。

(消防士)
「仕事上で使っているものが、こうやって日常的に市民の方々に使っていただくということはとてもいいことだなと」


再利用にあたり10着が提供されましたが、使える部分が限られるため、販売される商品は30個のみです。実際の火災現場などで使い込まれた風合いが異なるため、同じものは2つとありません。

(買い物客)
「どれにするか悩む。でもこの辺に何か苦労の跡が見えていいですね」

(買い物客)
「できるだけそういうふうに、リサイクルして物を大切にすることが大切じゃないかと思います」

消防服のリメイクは、SDGs達成への取り組みであるとともに、地域連携を目指したもので、高梁市のふるさと納税の返礼品にもなっています。

(天満屋グループ企業グループ 守屋和宣さん)
「消防服に限らず、やっぱり処分されるものが今たくさんありますから、そういったものを少しでも処分量を減らしていくために再利用ができればなと」


消防士たちの魂のこもったバッグなどは、天満屋岡山店・天満屋高梁ショップで販売されています。