冬の味覚「カキ」の生産量日本一を誇る広島県で異変です。水揚げしたカキが大量に死んでいる状態が続いていて、都内の飲食店などでも影響が出ています。
瀬戸内海の郷土料理を味わうことができる都内の飲食店。この時期おすすめなのが、広島県でとれた大粒のカキをたっぷり使った「カキ鍋」です。
お客さん
「広島の呉のカキは身がしっかりしていて、食べ応えとミルキーさとか」
しかし今、この広島のカキに異変が。
こちらの店で鍋などに使っていたのは、春先にとれた広島県産のカキの冷凍品。生のカキはというと…
雑草庵 松原直人 店長
「11月から本来は広島県産のカキを入れるんですけど(今は)香川県産を使っていますね」
生ガキは香川県産を使用していて、広島県産は…
雑草庵 松原直人 店長
「(広島県産カキが)いつ頃入荷するか分からないです、今の段階だと。見通しが立ってない」
影響は鮮魚店でも。こちらでも広島県産のカキの仕入れは難しく、今年の春先にとれた冷凍のカキを加熱用として販売していました。
中與商店 武蔵小山店 藤井禎基 副店長
「こんなに(カキが)とれないで冷凍で代用ということはあまりなかったかな」
全国の養殖カキ、生産量の6割を超える広島で一体、何が起きているのでしょうか。
広島県呉市で100年近くカキの養殖をしている山根水産。先月からカキの水揚げを始めました。しかし…
山根水産 山根周志 代表
「今、選別をしているんですけど、ほとんどが空なんですよ」
8割から9割のカキが大量に死ぬ“へい死状態”になっていました。生き残ったカキも身が小さいなど、状態が悪く出荷できないといいます。
山根水産 山根周志 代表
「加熱してしまうと身がどこにあるか分からなくなってしまうので、ちょっと出荷は難しい状況ですね」
8月までは順調に生育していたはずだというカキ。栄養不足や海水温の上昇などによって死んだ可能性が考えられますが、原因はまだよく分かっていません。
山根水産 山根周志 代表
「今後どうしていくかが課題。 廃業せざるを得ない状況になってきています」
こうした状況を受けて呉市では、地元産の生ガキを返礼品とする「ふるさと納税」の寄付受付をやむなく一時停止することに。
呉産かき振興協議会 田中耕三 事務局長
「新規の募集は止めていますし、今、注文を頂いている部分の対応はカキ生産者と市と協議しながら、どういう対応をしていくか調整をしているところ」
これから海水温が下がったとしても、例年通りのカキの水揚げまで回復するには3年以上はかかるとみられています。
来年3月までカキのシーズンが続く呉市。市の担当者は…
呉市 産業部 坂原直樹 農林水産担当部長
「残っているカキが順調に育ってくれることを期待していますし、消費者の皆さまにお届けできることを切に願っています」
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