岩手県内で生活圏へのクマの出没や人への被害が相次いでいることを受けて、県はクマ対策の新たな基本方針を定め、捕獲体制の強化や緊急対策チームの設置を決めました。

これは5日、県庁で開かれた県の関係部局長会議で決まったものです。
市町村からの要望も踏まえてまとめられた基本方針では、クマ被害防止対策の実効性を高める体制整備などが盛り込まれています。

この中では緊急対応として市街地に出没したクマへの麻酔銃の使用や、吹き矢を使った麻酔による捕獲体制の強化などが盛り込まれています。
さらに全庁を挙げて取り組むため、現在およそ20人の職員体制を広域振興局からの兼務職員などを含めて60人規模に増員します。

このうち環境生活部の中に40人の緊急対策チームを設置して、市町村の実情に沿った支援を行うということです。

(達増拓也 岩手県知事)
「今後さらに地域の状況に応じた対策を強力に推進していくため、本庁と広域振興局の連携強化を図り、あすから推進体制を強化します」
5日決定した内容を実行するため、佐々木淳副知事が6日上京して、環境省に必要な財源の確保や交付金の拡充などを要望します。














