世界のトップアーティストたちが集結する大道芸ワールドカップは11月3日に最終日を迎え、訪れた多くの人が圧巻のパフォーマンスを楽しみました。
<植田麻瑚記者>
多くの観客に囲まれながら、一人の男性がいまパフォーマンスをされています。これから終盤にかかろうとしています。私は今、大道芸ワールドカップの会場である駿府城公園に来ています。現在、こちらでパフォーマンスを行っているのは日本のアーティスト「Performer SYO!」さんです。
2015年にバンコク、2019年に韓国で行われた2つの大道芸の世界大会でチャンピオンになった経歴を持つアーティストです。パフォーマンスは午後6時から始まっていてまもなくフィナーレを迎えようとしています。
静岡市内、日中は温かい日差しが照り付けていましたが、風が吹くと少し肌寒く感じました。
それでも、会場は一日中熱気に包まれていました。
静岡の秋の風物詩・大道芸ワールドカップは2025年で32回目を迎え、日本を含む15の国と地域から総勢58組92人のアーティストが出演しました。
<来場客>
「持ち上げて何回も回転したりするのがすごいなと思いました」
<来場客>
「すごかったです。よく頭打たないなと思いました」
<来場客>
「楽しかったです。ハラハラしちゃいました」
2025年は駿府城公園や中心市街地などあわせて23か所でパフォーマンスが行われ、最終日も県内外から訪れた多くの人で賑わいを見せました。
2025年初めて参加したのはスイスから来た「クリスクレモ」。世界中のジャグラーに影響を与え、「ジャグリング界の神」と称されています。
息子とハリソンとともにハットやシガーボックスを用いた神ワザを披露しました。
<来場客>
「一番最後の帽子の芸が印象に残りました。楽しかった」
「子どもが楽しめたので良かったです」
2025年は4日間で100万人の来場者が見込まれています。
<大道芸ワールドカップ実行委員会 猪股宏光委員長>
「11月1日、2日、3日とスカッと晴れました。おかげでたくさんのお客さんが来てくれました。本当にありがたいと思っています。これだけ素晴らしい大会が続けてこられたのは、静岡市民の実行委員のスタッフの温かい気持ちの結集だと思っています」

<植田記者>
男性が使っているのは、チェーンソーです。先ほどから多くの観客が拍手が鳴り止みませんけれども、命がけのパフォーマンスがこれから行われようとしています。
子どもから大人まで幅広い年齢層の人が楽しめるのが大道芸ワールドカップの魅力です。2025年は新静岡セノバや駿河屋など屋内も新たな会場になりより、多くの場所でパフォーマンスを楽しむことができるようになりました。
そして、今私がいるこちらの会場にも2025年から始まった新たな試みがあるんです。
実はこの観覧エリアにある座席は「プレミアムシート」といいまして、100席限定の有料席となっています。
人気アーティストを間近で見るためには開演前から場所取りが必要となりますが、プレミアムシートを事前購入すれば待たずにゆったりと豪華な演技が楽しめるというわけです。
実行委員会によりますと、開幕前に4日間全日程が完売する人気ぶりでした。
プレミアムシートを購入した女性は「昔は1時間ほど前からレジャーシートを敷いて前の方で陣取っていたものの今年は時間ギリギリに来ても、席に座ってゆっくり見られたので良かった」と話していました。
「Performer SYO!」さんのパフォーマンスはジャグリングやアクロバットな技はもちろんなんですが思わず笑ってしまうほどトークがとても面白いんです。
パフォーマンスと笑いを両方追及した姿に先ほどから拍手が鳴りやみません。
1992年に始まった大道芸ワールドカップは2025年で32回目となりました。
出演アーティストは「これだけの大勢の人の前でパフォーマンスをする機会はなかなかないのでもっと多くの人に来てほしい、知ってもらいたい」と語っていました。
いつも見慣れた「おまち」が「劇場」に変わる大道芸ワールドカップ、会場はまだまだ盛り上がっています。














