アフタヌーンティーを楽しむ活動、いわゆる「ヌン活」。若者にも人気の「ヌン活」で静岡茶を堪能するイベント「するがヌーン茶(てぃー)」が始まりました。お茶産業を盛り上げようと32店舗が工夫を凝らしています。
静岡県牧之原市で茶農家が営むカフェ「森木農園」。お茶をふんだんに使ったクレープやガトーショコラに深蒸し茶とほうじ茶がセットになった「憩いの贅沢プレート」(税込1480円)は、アフタヌーンティーを楽しむ「ヌン活」にぴったりです。
<森木農園 森木和也社長>
「お茶を色々な形で楽しむとか、飲むだけじゃなくてスイーツにすることで、お茶ってこんな楽しみ方があるんだという新しい可能性を発信したいと思っていたので」
静岡県内では、11月1日から静岡茶でアフタヌーンティーを楽しむイベント「するがヌーン茶」が始まりました。32の店舗で2026年2月まで楽しめます。
<するが企画観光局 増田遥さん>
「するがヌーン茶は静岡茶2種類以上とスイーツを組み合わせた駿河地域で楽しむアフタヌーンティーです。各店舗でお茶に合うスイーツを用意いただいて、お茶のおいしさとスイーツを楽しむことができると思います」
若者のお茶離れなど課題が多いお茶業界ですが、いま世界的な抹茶ブームを背景に茶葉の価格が高騰しています。
10月27日の静岡茶市場での静岡茶の取引価格は1キロ1908円。300円台だった2024年のこの時期と比べ、5倍以上となっています。
<森木社長>
「(農家が)みんな抹茶に転換していて、煎茶が少なくなっているので、需要が伸びてきている」
静岡茶を取り巻く環境が厳しさを増す中、お茶の魅力を再発見してもらおうと「するがヌーン茶」に参加する店舗は工夫を凝らしています。
静岡市葵区のレストランでは、肉料理やスイーツと一緒に和紅茶や抹茶ビールなど静岡茶を使ったドリンク4種類をコース料理で提供します(「SurugaTeaPalette―するが茶巡り―」3850円・予約制)。
<ルモンドふじがや 白鳥智香子さん>
「多種多様な産地とお茶の種類、自分好みでいろいろなものが選べることが(静岡茶の)魅力だと思います」
スイーツの生地には川根の煎茶や、清水区・両河内の和紅茶が練り込まれ、スイーツに使ったお茶と一緒に味わいます。細部までこだわりぬいた料理には、生産者への思いがありました。
<白鳥さん>
「生産者が一番報われるという業界でないといけないと思っているので、おいしいお茶を作ってくださったことを評価されて、お茶づくりを続けていけるような環境がすごく大事だと思っています。おいしく淹れるということと料理やデザートに生かしてさらに付加価値をつけるということを私たちの役割として頑張りたい」
飲んで、食べて、静岡茶の魅力を実感できる「するがヌーン茶」。静岡茶を盛り上げる一手として大きな期待が込められています。














