富山県内で今年確認されたクマの出没件数はすでに約650件あり、人身被害が相次いだおととし1年間の出没件数を上回りました。富山市婦中町の住宅街では連日クマの痕跡が見つかり住民から不安の声があがっています。

髙島未帆記者
「婦中町富崎の住宅地です。こちらの柿の木にはクマの爪痕がくっきりと残されています」

柿の木にくっきりと残された爪痕。29日正午ごろ富山市婦中町富崎で「クマの痕跡とフンのようなものを発見した」と地域住民から市に通報がありました。

現場は城山中学校からおよそ500メートル離れた住宅街で現場では木の枝が折られ柿の実は食い荒らされていました。

髙島未帆記者
「きのうクマの痕跡が確認された場所からおよそ100メートルほど離れたシートの上にはクマの足跡のようなものが見られます」

30日午前7時ごろ、住宅街でクマが木を登ったような爪痕や足跡のようなものが見つかりました。

連日見つかるクマの痕跡に付近の住民からは不安の声が上がりました。

付近の住民
「きのうね。近所で同じようにクマのフンと柿の木登った跡があった。気にはしていた。恐怖感はあります。朝晩なるべく出歩かないようにしたいなと」

連日のクマ出没を受け城山中学校では、前日から登下校時の保護者の送迎に加え外での活動を控えるなどの対策を行っています。

ことし1年間にクマが目撃されたり痕跡が見つかった場所を現した地図を見ると、富山県内では、30日午後4時時点で652件のクマの出没が確認されています。

これは去年1年間をすでに300件以上上回っています。さらにピンク色で示された場所は去年、出没した場所です。去年と比べて今年は市街地での出没が相次いでいることがわかります。