こちらのジュースについているマーク、これはイスラム教の教えにのっとりアルコールや豚由来の原材料が含まれていないことを証明するマークです。

8日は青森県弘前市のJAアオレンがイスラム圏への輸出拡大に向け認証を受けたことを三村知事へ報告しました。

三村青森県知事のもとを訪れたのは、弘前市でリンゴジュースなどの製造、販売をするJAアオレンと東京に本社を置く農産物加工品の専門商社ロブソンです。8日披露したリンゴジュースとモモジュース、そこに表示されているのはイスラム教の教えにのとって製造したことを証明するハラール認証です。

※JAアオレン 小笠原康彦会長
「リンゴジュース工場としては国内第1号で、ハラール認証を取らせていただきました。今回認証の商品を開発して大々的に展開する運びになりました」

イスラム教の教えでは、アルコールや豚由来の原材料が含まれる食品を飲食することができません。そこで、適正な方法で処理、加工された食品であることを証明するのがハラール認証でした。近年は、日本国内でもイスラム教を信仰するムスリムが安心して食事できることを示すために取得する店舗が増えています。また、イスラム圏への輸出を見据えた企業の取得も相次いでいます。調味料の製造・販売をする広島県の企業オタフクは、2017年にお好み焼き用ソースでハラール認証を取得。従来の製品に入っていた豚肉エキスや酒のかわりに魚介系の原材料などを複数かけ合わせていて、年々海外での売り上げを伸ばしていました。

青森県内では、田舎館村のアップルアンドスナックが2022年1月に認証を取得しシンガポールなどで販売しています。また、弘前市のカネショウはリンゴ酢で2022年5月に認証を受けていて、今後、東南アジアへの輸出拡大へ本格的に動き始めようとしています。JAアオレンでは、製造工場内のすべての原材料について豚由来のものを使っていないかなどを確認。2022年3月に認証を取得することができました。

※JAアオレン 小笠原康彦会長
「(ハラール認証)それが一つのきっかけとなってそのほかの青森県産品を含めて輸出拡大につながれば、農業従事者の生産意欲向上になって、結果的には持続可能な農業につながると思う」


コンサルティング業務をしている一般社団法人ハラル・ジャパン協会によりますと、青森県内企業で認証を受けているのは現時点は10社以下で、イスラム圏との交流拡大へこれからさらなる取り組みの強化が必要となります。