岡山県出身の詩人、永瀬清子さんの詩「星座の娘」に着想を得た箏曲が、10月19日、岡山市北区表町で開かれた朗読会で披露されました。

詩人 永瀬清子さんが「星座の娘」に込めた思い

永瀬清子さんは、1906年、現在の岡山県赤磐市に生まれ、生涯現役の詩人を貫いた「現代詩の母」です。ハンセン病の入所者とともに詩を書いたことでも知られています。

19日、「詩人 永瀬清子とハンセン病文学の読書室」で開かれた朗読会で、箏曲家の景子さんが、新曲「星座の娘」を披露しました。

左:筆者(RSK山陽放送 小林章子) 右:箏曲家 景子さん

「星座の娘」は、娘時代の永瀬さんが自分の生き方について思い悩む心を書いた詩です。

永瀬さんが生きた時代は、女性の幸せは結婚で、「良妻賢母」であることが世の中に認められる生き方でした。永瀬さんの両親は、女学校を卒業したらすぐに結婚させたいと考えていました。

そのような時代に、詩人という生き方は、両親の愛情に反することになったのです。

詩「星座の娘」は、永瀬さんが自分の理想と現実に引き裂かれるような思いでいたことが表現されています。