南米ベネズエラ沖でアメリカ軍が「麻薬組織の密輸船だ」として攻撃を繰り返している問題で、ベネズエラの国連大使は安全保障理事会に対し、アメリカの攻撃の違法性を認定するよう求めました。

記者
「アメリカとの緊張が高まる中、ベネズエラの国連大使が報道陣の取材に応じます」

ベネズエラ モンカダ国連大使
「私たちは戦争を望んでいません。これはでっち上げられた紛争です。アメリカが一方的にエスカレートさせているのです」

ベネズエラのモンカダ国連大使は16日、ニューヨークの国連本部で報道陣の取材に応じ、アメリカの一連の攻撃について「ベネズエラの安全にとって最大の緊張を示している」と危機感を示しました。

トランプ大統領がCIA=中央情報局に対してベネズエラでの工作活動を許可したことについて、モンカダ大使は「目的はアメリカ政府の利益になる政治体制を樹立することにある」と主張。そのうえで、安全保障理事会に対し、アメリカの攻撃を調査して違法性を認定したうえで、ベネズエラの主権や領土が尊重されることを声明で発表するよう求めました。

ベネズエラ マドゥロ大統領
「戦争ではなく平和を。アメリカ国民の皆さん、お願いです」

これに先立ち、ベネズエラのマドゥロ大統領は15日、首都カラカスでの演説で、英語でこのように話し、アメリカ側にこれ以上過剰な行動に出ないよう訴えました。