クマによる被害が全国で相次いでいることを受け、警察庁はきょう(16日)、都道府県警察の地域部門の担当者を集めたクマの対応研修会を初めて開催しました。被害が深刻化しているなか、現場の対応力を強化する狙いです。
今年度、クマに襲われて亡くなった犠牲者の数はすでに7人と過去最多となり、被害は深刻化しています。
警察庁はきょう午後、東京・千代田区でクマの対応研修会を初めて開催し、37都道府県の地域部門の担当者らおよそ50人が参加しました。
警察庁 阿波拓洋 生活安全企画課長
「クマによる人の生活圏への出没事案や人身被害事案の発生が大きな社会問題となっている。クマ事案への対応経験の少ない都道府県警においては警察官を含めた関係者の安全を確保しつつ、適切に対応するための知見が十分に蓄積されていない懸念もある」
警察庁の阿波課長はきょうの研修会でこのように述べたうえで、「クマの身体能力、エサに対する執着心などのクマの習性に関する知識のほか、具体的事例に則した教訓などを共有する趣旨で開催した」と説明しました。
研修会では、クマの生態に詳しい東京農工大学大学院の小池伸介教授がクマの生態や習性などについてオンラインで講義を行ったほか、北海道警と秋田県警の担当者が実際の対応事例を紹介したということです。
去年5月、秋田県警の警察官が鹿角市の山林でクマに襲われた可能性がある遺体を運ぼうとした際に、クマに襲われ重傷を負っていました。
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