東日本大震災で被災した宮城県石巻市北上町の「ビール神社」の再建を目指し、全国から寄せられた寄付金が10月16日、神社の氏子たちに贈られました。新しい神社は再来年の春ごろに完成する見通しです。

宮城県仙台市内の醸造所で行われた寄付金の贈呈式では、全国に支援を呼びかけた協議会から、氏子の代表に目録が手渡されました。

「ビール神社」とも呼ばれる宮城県石巻市北上町の鹿嶋神社は、その昔、コメが凶作で、日本酒の代わりに麦で作った酒=麦酒をお神酒にしたところ豊作に恵まれ、ビールを供える神社となりました。

しかし、14年前の震災の津波で社殿が全壊、氏子も被災し、再建できずにいました。こうした事情を知った県内のクラフトビールメーカー10社は、再建協議会を設立してクラウドファンディングを実施。集まったおよそ1180万円のうち、返礼品などの経費を除いた720万円を寄付しました。

鹿嶋神社(ビール神社)佐藤富士夫総代長:
「震災後(氏子は)4分の1しか地元に残っていない」
「これだけの支援があるとは夢にも思っていなかった。実現して本当にうれしい」

新しい神社は、再来年の春ごろに完成の見通しです。