自民と政策的に近い「国民民主党」が1つの鍵 

TBS報道局 政治部デスク 室井祐作:
今後、公明党が野党になるということで、野党が結束すれば自民党単独でも過半数を超える勢力になります。

例えば消費税減税といった、これまで進まなかった議論が、野党が結束することにより進む可能性が出てきたと見ています。

出水麻衣キャスター:
両院議員懇談会の中で、自公連立解消の経緯の他に、何か方向性として決まることはあるのでしょうか。

TBS報道局 政治部デスク 室井祐作:
方向性として決まることはないと思いますが、現執行部に対し、「公明党とも引き続き連携を図っていってもらいたい」「総理指名選挙を前に、各党との丁寧な協議を進めていってもらいたい」といった声が上がっているということなので、それを着実に執行部が遂行していくのかなと思います。

井上キャスター:
自民党を主語にして考えたときに、高市氏や麻生氏の頭の中を想像すると、どういう戦略があるのでしょうか。

TBS報道局 政治部デスク 室井祐作:
自民党と国民民主党との幹事長会談が行われましたが、自民党側は、国民民主党が政策的には一番近いと思っています。

安全保障、エネルギー、憲法改正といった問題は国民民主党が政策的に一番近いので、まずは自民党としては「国民民主党と連携を深めていきたい」という思惑があると思います。

自民党・鈴木幹事長から国民民主党・榛葉幹事長に、「幅広い枠組み」を求めていくといった方針が伝えられたそうなので、思惑としては、将来的な連立を模索していくということだと思います。

出水キャスター:
榛葉幹事長の会談では、3点が議題に上がり、まだ一致を見出していない、政治とカネの問題についても発言していましたが、その発言から何か読み取れることありますか。

TBS報道局 政治部デスク 室井祐作:
まだ自民党がどう対策をとっていくのかは、榛葉幹事長的には様子見の段階だと思います。

特に政治とカネの問題は、公明党と国民民主党で企業団体献金の規制の強化という点で一致しています。それを自民党側にどうやって飲ませていくのかを、国民民主党側としては今後の様子を見ているということでしょうね。

井上キャスター:
国民民主党は自民党と会談し、今度は野党側と会談を行うので、国民民主党が一つ鍵を握るということですね。

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<プロフィール>
室井祐作
TBS報道局 政治部デスク 元官邸キャップ
過去石破氏の番記者を担当

田中ウルヴェ京さん
スポーツ心理学者(博士)
五輪メダリスト 慶応義塾大学特任准教授
こころの学びコミュニティ「iMia(イミア)」主宰