公明党の連立離脱を受け、静岡県内選出の自民党の国会議員は10月14日、今後の協力関係について協議しました。一方、野党側は総理大臣指名選挙をめぐり駆け引きを激化させています。
14日午後2時、議員会館に集まったのは自民党に所属する県内選出の国会議員です。公明党の連立離脱を受け今後の関係性について意見交換が行われました。
<自民党県連 井林辰憲会長>
「結論としては、静岡県内ではこれまで自民党と公明党、大変いい関係でしたので、これからもその関係を維持して、静岡県発展のために頑張っていく。私自身はずっと自民党、公明党の連立政権の中で育ってきた政治家。公明党と一緒にやらないということが正直想像ができない」
午後3時からは自民党の全議員が出席できる両院議員懇談会が開かれ、高市総裁が公明党が連立離脱に至ったいきさつなどを説明しました。懇談会に参加した県内議員は。
<自民党 若林洋平参議院議員>
「(高市総裁が)本当に申し訳なかったという謝罪が一番最初にあった。歩み寄ってきたことは事実だと思いますので、今後再構築はあり得るのではないかなという期待は皆さん持っているんじゃないかと思います」
<自民党 深沢陽一衆議院議員>
「幹事長が最後メッセージで残したのは、地方においては今まで通り自民党と公明党の関係は変わりないという発言をしていただきました」
<自民党 細野豪志衆議院議員>
「公明党はむしろ政策的に言うと自民党の足りないところを補ってくれた存在だと思っています。そこに戻るのが一番いいと思いますけど、正直簡単じゃないんでしょう。いろいろな可能性を探っていくということだと思います」
来週行われる予定の、総理大臣指名選挙。与野党の駆け引きは激しくなっています。自民党の鈴木幹事長は14日午後、国民民主党の榛葉幹事長と会談しました。
<自民党 鈴木俊一幹事長>
「信頼感を積み上げる中において、基本政策が一致したところ。ぜひ力を合わせて日本の政治の安定を取り戻していきたい」
鈴木幹事長は、高市総裁が総理に指名されるよう最大限努力するとしていて、決選投票に向けて国民民主党の協力を得たい考えです。
<国民民主党 榛葉賀津也幹事長>
「基本理念はほぼ一致できると思います。それぞれ各政党と確認したいことがございますので、それを確認して、今後の対応を検討していきたいと思います」
一方、野党側の動きも活発化しています。立憲民主党の呼びかけで、14日午後5時から日本維新の会・国民民主党との幹事長会談が行われました。
公明党の連立離脱によって主要な野党が連携できれば政権交代が可能な状況ですが、国民民主党の玉木代表は慎重な姿勢を崩していません。
<国民民主党 玉木雄一郎代表>
「基本政策の一致が仮に政権をともにすることであれば不可欠であって、一致させておかないと政権もガタガタします」
今や与野党の駆け引きの軸となっている国民民主党。13日、県連は定例の会議を開きました。
<国民民主党県連 田中健会長>
「私たち国民民主党は代表も言っています通り、政局や数合わせによるのではなく、政策実現」
総理大臣指名選挙で野党一本化が議論される中、田中会長は。
<田中会長>
「この数日で大きく情勢が変わっておりますので、党としての判断はまだ直接私たちに具体的に降りてきておりませんが、当初と変わらず、玉木雄一郎と書くことは私個人としても変わらないと思っています」
鈴木知事は政界が流動化することで地方への影響を懸念します。
<鈴木康友静岡県知事>
「政界が不安定になると、それは我々にとっても歓迎すべきことではありませんので、早く安定政権、しっかりとした枠組みがつくられて、我々との連携が進むような形をつくっていただければ」
自民党の高市総裁か、政権交代か。迫る臨時国会に向けて、与野党の駆け引きは、ますます激しさを増しています。