今日(13日)も熊本は30℃を超える暑さとなりましたが、この暑さが野菜の価格にも影響しています。
価格が高い野菜がある一方で、比較的、求めやすい野菜や企業努力で狙い目の野菜もあるようです。生産と小売りの現場です。

熊本市内のスーパーでは、トマトが2玉で税込み431円で売られていました。この高めの価格に、店の担当者は・・・
ロッキー水前寺店 スーパーバイザー 中熊飛太さん「高温と雨不足の影響でトマトの値段が上がり続けている」
例年と比べて150円から200円ほど高い設定だということです。店を訪れた買い物客も・・・

買い物客「高いですよね だからキノコとかなるべく変動が少ないものをモヤシとか」
買い物客「価格も高いので家庭菜園で作ったものを使いながら
何とかやりくりしている」
また、今が旬の野菜の価格も高い傾向です。

生産の現場では何が起きているのでしょうか。
記者「ビニールハウスの中ですが、36℃を上回っています。まるでサウナの中にいるようです」
ビニールハウスの中では、秋の味覚「ナス」が収穫の時期を迎えていますが、今年は暑さが続き、ある異変が起きていました。

JA熊本市茄子部会 松永親会長「35℃以上、40℃近くになるので、ナスもかなり疲れ切っている状態。ツヤがないでしょう?これも暑さの影響、これがボケ果。ゴツゴツしている、これがブク果、中が空洞になっている」
表面のツヤがなくなったり、果実の表面が部分的に膨れたり。市場に出荷できない規格外のナスが増えているといいます。
JA熊本市茄子部会 松永親会長「9月になったら以前は涼しくなっていたので、規格外はあまり出なかった。暑さが品質低下につながっている」
暑い中での作業は、生産者の体力も奪います。
JA熊本市茄子部会 松永親会長「異常、異常。この暑さは本当に異常。こんな暑いのは初めて。水分とりながら、休憩しながらでないと体が持たない」

そして価格高騰の理由は暑さだけではありません。ビニールハウスの資材や農薬、肥料など、物価高のあおりを受けた生産コストの上昇も大きな要因だということです。
JA熊本市茄子部会 松永親会長「生産者はきつい状態。安くておいしい野菜を届けたいが、これだけコストが高くなると…。野菜が高くなっていることに消費者さんのご理解をお願いしたい」
今、買うならこの野菜

記者「高い傾向の中、何とか安く買いたい…今の時季、比較的、買い求めやすいのが白菜、4分の1カットで税込み172円です」
ロッキー水前寺店 スーパーバイザー 中熊飛太さん「今かなり数量が確保できていて入荷が安定している状況」

また、この店では、ジャガイモやタマネギなどの定番商品を、あまり利益が出ない価格に設定していると言います。この税込み215円のタマネギ、利益を考えると・・・
ロッキー水前寺店 スーパーバイザー 中熊飛太さん「普通に設定するなら250円~299円ぐらい」
野菜が高い傾向の中、安い商品も準備し、価格にメリハリをつけることで顧客満足につなげようとしています。
<価格が落ち着く時期>JA関係者の話
トマト→今月下旬ごろ
ホウレンソウ→来月上旬ごろ
コマツナ→来月上旬ごろ