災害に備えるために必要な知識を楽しみながら学んでもらおうと、高知県香南市の小学校で体験型の防災イベントが行われました。

香南市の夜須小学校で行われたこのイベントは、災害の知識や備えについて学んでもらおうと、県の防災砂防課が県内の小学校と義務教育学校を対象に毎年、行なっている取り組みです。イベントには夜須小の全校生徒およそ120人が参加しました。イベントの特徴は「体験すること」です。子どもたちは大雨や地震など災害の恐ろしさを実際に体験します。こちらは四国に1台しかないという降雨が体験できる装置です。

体験できる雨量は、最大で1時間180ミリと日本の観測史上最大の猛烈な雨です。

▼参加した児童
「かさに重みがある感じですごい雨でした」

また、長期間の避難所生活で懸念される衛生面の対策として新聞紙を使ったスリッパ作りも体験しました。こちらでは模型を使って「波消しブロック」の有無や防波堤の高さで波が与える被害にどのような違いが出るかを学びます。

▼参加した児童
「テトラポッドがない方は波が強いけど、ある方は波が吸い込まれている?」

自分の目と体で地震や津波の恐ろしさや備えについて「体験」した子どもたちは、改めて防災について考えるきっかけになったようです。

▼参加した児童
「津波がいつ来てもいいように、いろいろ備えをして家でも学校でもすぐに逃げられるように避難訓練などをきちんとしたい」

▼県 防災砂防課 瀧下嵩志 主査
「(高知県は)南海トラフ地震や雨が多い地域なので土砂災害や洪水と氾濫が懸念されることが多いので、怖い思いや危機感を感じてそれを持ち帰ってもらって、ふだんの生活から避難に対する意識を高めてもらえたら」

高知県によりますと学校からの防災イベントの開催依頼は年々増えているといい、今後も継続していくことで子どもたちの防災意識を向上させていきたいとしています。