今年3月に閉店した松本市の井上百貨店本店について、現在使われていない土地と建物を市内の企業が取得し、外資系ホテルを誘致する計画を進めていることがわかりました。

松本市深志にある旧井上百貨店本店の土地と建物を取得したのは、市内で不動産開発などを手掛けるエム・ケー・ケーです。

1979年に中心市街地に建設された井上百貨店本店。地上7階、地下1階の建物で営業を続けてきましたが、設備の老朽化などを理由に今年3月に閉店しました。

3月に閉店した旧井上百貨店本店


エム・ケー・ケーは、百貨店の西隣のビルで「ホテルエムマツモト」を運営。ビルには書店の「丸善」などもテナントとして入っています。

エム・ケー・ケーによりますと、これまでの建物を活用し全面的にリノベーションした上で、外資系ホテルを誘致する計画です。

駅前の活性化につながる建物として再生を目指し、誘致するホテルは現在交渉中で、オープン時期などは未定としています。

売却した井上は取材に対し「町の魅力につながるような開発でありがたいし、期待している」と話していて、売却の金額は公表できないとしています。

松本商工会議所の齊藤茂行会頭代行は「方向性が見えたことは喜ばしいこと。計画が中心市街地の発展に寄与することに期待します」などとコメントしています。