新潟市秋葉区にある社会福祉法人に対して新潟市が特別監査を行い、前理事長が2010年以降、架空計上などを繰り返す手口で1600万円あまりを着服していたことがわかりました。

特別監査を受けたのは新潟市秋葉区にある通所介護や居宅介護支援事業を行う緑花会です。
新潟市によりますと、法人の運営について適正を欠く疑いがあるとして去年6月から12月にかけて社会福祉法に基づく特別監査を実施したということです。

その結果、前理事長が2010年から実体のない給食材料費を架空に計上する手口で1589万9117円を着服。さらに、クレジットカード払いと現金払いを二重に計上する手口で30万0582円を着服していました。
また着服以外にも、ゴルフ費用や私的な飲食費、法人業務と関係のない自家用車の燃料費などが法人会計から支出されていたほか、法人名義のクレジットカードで通信販売による私物購入も行われていました。
このほかにも、法人の役員就任に関して正しい手続きが行われていないなど、ガバナンスの不備が確認されたということです。

新潟市は去年12月に緑花会に対し改善勧告を行い、緑花会は、前理事長を交代するなど改善措置を報告。また、着服された全額の返還について前理事長側と合意に至っているということです。

新潟市は、今後も法人のガバナンス強化や再発防止策について指導を継続し、適正な法人運営を徹底させる方針です。