新潟県内では今年度10人がクマの被害に遭い6日、クマ出没特別警報が発表されました。クマの出没が過去最多となる中、注意すべきことを専門家に聞きました。こちらの『クマ棚』を目撃したら要注意です。
【出没現場】「間違いなく近くにクマがいるし、多分まだここを餌場にしている」

南魚沼市の河川敷に生えた木に絡まる鳥の巣のような枝葉の集まり。『クマ棚』と言われています。

【野生動物対策を手がける うぃるこ 梅村佳寛さん】「木になっているクルミを食べるときに枝先に届かないので、バキバキと枝を折って手元に手繰り寄せる。その時にできる痕跡が“クマ棚”」

こう話すのはクマ対策に10年以上携わる梅村佳寛さんです。梅村さんは野生動物の対策を手がける長岡市の企業「うぃるこ」で県内各地でクマの調査を行っています。
クマ棚がある場所は餌場になっていて、クマが近くに潜んでいる可能性が高いといいます。

【野生動物対策を手がける うぃるこ 梅村佳寛さん】「こんなところにまでクマが来ているとは思っていない人も多いと思うので気を付ける必要がある」

6日、『クマ出没特別警報』が発表された県内。今年は、先月末までの半年間に出没情報が1200件以上と過去最多となり、10人が襲われけがをしています。

ブナの実の凶作などが要因で、梅本さんによりますと、餌が豊富な人の生活圏近くに居着くクマが増え、特に若いオスを中心に人を恐れない大胆なクマが目立っているといいます。

【野生動物対策を手がける うぃるこ 梅村佳寛さん】「こんなとこにいるはずないというところにクマが出てくるという想定のもと、柿の木や栗の木があれば、特に朝早くや夕方、夜は近づかないとか、そうした対策をとっていただくのは一つ大事」

クマ対策にはこの他、鈴やラジオなど音の鳴る物やクマ撃退スプレーの携行、などが必要だということです。
