広島市郊外の団地を走る路線バスで、利便性を高める実証運行がはじまりました。
実証運行が始まったのは、安佐北区の高陽地区を走る広島交通とJRバス中国の路線バスです。
高陽地区内の団地「矢口が丘」や「高陽台」では、日中、バスの本数が少なく、近くの病院やスーパーに行く住民たちの利便性が低くなっていました。そこで、広島市中心部まで走っていたバスの行き先を、高陽地区内のJR安芸矢口駅や商業施設に変更。1便あたりの運行距離を短くして地区内で往復し、本数を増やそうという取り組みです。
これにより、日中3時間ほど空いていたバスの間隔は、およそ1時間間隔に増便されます。
矢口が丘の住民
「団地から降りる便はあったのですが、帰る便がなくタクシーでいつも帰っていたので、便利が良くなりました」
「降りるのはなんとか歩いて降りても、上に登るのがもう便利が悪いので、少しはこれから助かるかも」
一方で、日中、広島市中心部への直通便は無くなります。広島市中心部へは、安芸矢口駅でJR芸備線に乗り換えるか、途中のバス停で直通便に乗り換える必要があります。
矢口が丘に住む大学生
「通学もあり、広島市内(中心部)に出やすくなったらいいなと思います。できたら中心部まで伸ばしてほしいなとは思います」
広島市とバス事業者でつくるプラットフォームでは、今後、他の地区でも利便性向上をはかりながら路線の効率化を目指したいとしています。
バス協調・共創プラットフォームひろしま 事業推進課 山本陽明課長
「乗務員不足もあり、非常にバス事業は苦しい状況にありますので、取り組みを続けてやってみて、持続可能なバス事業を目指していきたいと思っております」
JRバス中国 運輸課 吉崎祐司さん
「バスサービスを向上させながら効率化を図っていくという施策をとれたことは、大変嬉しく感じております」
期間中は商業施設「フジグラン高陽」のなかに、次の便がいつ来るか分かるバスロケーションシステムの案内板も設置されます。実証運行は12月30日まで毎日おこなわれ、1日16便が運行されます。














