ミキの昴生と亜生がMCを務める、全国の道に特化したバラエティ番組『道との遭遇』。今回は、全国800か所以上の道を巡ってきた道マニア歴20年の石井あつこさんが、静岡県にある“廃道”を巡ります。※廃道は危険ですので、むやみに立ち入らないでください。
山中に眠る素掘り隧道!明治12年竣工の「牛ヶ谷の地道」

石井さんと一緒に旅をするのは、お笑い芸人の阿諏訪泰義(あすわたいぎ)さん。2人は、静岡県掛川市を訪れます。
(道マニア・石井あつこさん)
「東海地方でも随一の古い隧道がたくさん残る街。ここは隧道パラダイス。まずは、明治中期に竣工した秀麗な総レンガ造りの隧道に行きたい」
東西には「東海道」、南北には塩の道とも呼ばれる「秋葉街道」が通り、交通の要衝だった掛川市。人々の往来が盛んな土地柄ゆえに、隧道が数多く開削され、道マニア界では“隧道王国”とも呼ばれています。
「過去に行ったルートよりさらに古いルートが残っているのを知り、そこには驚くような光景が広がっていたので、それを紹介したい」と言う石井さん。2人はさっそく、掛川駅の南を走る県道38号の旧道へ。

今も現役で使われているその旧道へ行ってみると、明治38年竣工の「岩井寺(がんしょうじ)隧道」が見えてきます。「レンガ隧道の王道みたいな完成された形状」と石井さんが言うだけあって、総レンガ造りの岩井寺隧道は端正な姿をしています。
さらに、「明治38年にこの隧道ができるまで使われていたルートが、廃道となって残っている」と石井さん。この岩井寺隧道ができる前は、一体どんな道が使われていたのか。廃道の入口は岩井寺隧道のすぐ脇にあるとのことで、2人は行ってみることに。