広島市から安芸太田町を経由して島根県益田市を結ぶバス路線が運行を再開し、地元住民からは喜びの声が聞かれました。

広島市南区のJR広島駅から高速道路と国道191号を通り、島根県益田市のJR益田駅までを走るバス路線「新広益線(しんこうえきせん)」。

乗客数の減少などを理由に去年6月から運行を休止していましたが、沿線住民の要望を受けて関係団体が協議し、1日から再開しました。安芸太田町の戸河内ICバスセンターでは再開後初のバスの到着に合わせて式典が開かれ、沿線住民や国会議員などが運転再開を祝いました。

元国土交通大臣 斉藤鉄夫 衆議院議員
「『通学に大変便利になった』『学生生徒さん達が大変喜んでいる』というお声も聞いて、心から私も嬉しく思った次第でございます」

沿線住民
「バスが無くなると過疎地になったような感じになりますのでね。便が無くなって困っていましたが、再開してもらって本当に助かっています」

沿線住民
「すごく待ちわびていました。利用していたものの、途中運行が休止されていたので。お酒を飲む機会があったときなど、これからまた利用しようと思っています」

両親に会いに利用
「前来たときは直通のバスがなかったので、直通で広島駅まで行くのは使いやすくなったなと思います」

新広益線は、広島駅と益田駅のあいだを1日3往復し、片道およそ3時間で結びます。

石見交通 小河英樹 社長
「継続して3往復続けていくのは大変ですが、やはり地域の熱い気持ちがありまして、再開させていただきました」

運行する石見交通によりますと、全国的にみても、運行が休止されたバス路線を復活させるのは珍しいということです。

今後は、安芸太田町の地域商社や石見交通が連携して、乗客に加えて荷物も輸送する「貨客混載」などにも取り組み、路線の維持に努める方針です。