銀行協会の職員になりすまし、84歳の女性の自宅を訪れ、キャッシュカードを盗み、現金計512万円を引き出したとして、広島県警は30日、住所不定・無職の男(58)を窃盗の疑いで逮捕しました。
警察によりますと男は、去年12月23日、何者かと共謀の上、警察官や銀行協会の職員などになりすまし、広島市中区の女性(84)に電話をかけ、女性の自宅で、キャッシュカード6枚を盗んだ疑いがもたれています。また、そのカードで11回にわたって、現金計512万円を引き出した疑いも持たれています。
警察の調べに対し男は、「間違いない」と容疑を認めていると言うことです。
女性が、「身に覚えのない出金がある」と警察に通報したことで事件が発覚しました。
警察によりますと、男らは、はじめにNTTを名乗って「料金未納がある。これから警視庁から電話がある」と女性に連絡。続いて、警視庁の警察官を名乗る人物が、「詐欺グループに口座が悪用されているかも」と嘘を言い、最後に銀行協会の職員を名乗る人物から「新しいパスワード設定のため、訪問する」と連絡があったということです。
男は、銀行協会職員を名乗って、女性の自宅を訪問。手続きのためと嘘を言い、キャッシュカード6枚を封筒に入れさせ、隙を見て、別の封筒にすり替え、盗んだとみられています。
警察は、男がカードを受け取り、現金を引き出す役割だったとみて、余罪や指示役などの共犯者についても捜査しています。