北朝鮮の高官が国連総会の場で、イスラエルによるガザ侵攻について「ヒトラーも色あせるほどだ」と厳しく批判しました。

記者
「7年ぶりに本国から派遣された北朝鮮の代表が登壇しました」

29日、一般討論演説に臨んだのは、北朝鮮の金先敬外務次官。北朝鮮が本国から国連総会に高官を派遣するのは2018年以来、7年ぶりです。

金外務次官は、ガザへの攻撃を続けるイスラエルを厳しく批判しました。

北朝鮮 金先敬 外務次官
「ヒトラーも色あせるほどの集団大虐殺と人道に反する蛮行が公然と行われ、世界を驚愕させています」

金外務次官は、ユダヤ人を大量虐殺したナチス・ドイツのヒトラーを引き合いに出し、イスラエルを批判。一方で、パレスチナ国家の樹立や国連への加盟について「全面的に支持する」と表明しました。

そして朝鮮半島については、周辺で実施される訓練によって「侵略の脅威が高まっている」と発言。アメリカや日本、韓国を非難したうえで、核保有について言及しました。

北朝鮮 金先敬 外務次官
「われわれは、国法であり、国策で、主権であり、生存権である核を絶対に放さないし、いかなる場合でもこの立場を撤回しないでしょう」

金外務次官は、北朝鮮の核兵器保有によって戦争が抑制されているとして、「いかなる状況下でも、我々は核兵器を決して放棄しない」と主張しました。