この事故は今年1月、山梨県南アルプス市の製造会社で、プラスチックなどの材料を溶かし成形する射出成形機の撤去作業中に起きたものです。
30代の男性作業員は高さ3メートル以上の場所で射出成形機の部品に両足を掛けて分解作業を行っていましたが、部品とともに墜落し死亡しました。

甲府労働基準監督署は2メートル以上の高さがあり、墜落の危険があったにも関わらず、ハーネスや胴ベルトの使用など墜落防止の措置を講じなかったとして労働安全衛生法違反の疑いで書類送検しました。

監督署によりますと事故当日、代表取締役も現場に立ち会っていましたが、「作業効率を優先した」と容疑を認めているということです。

労働基準監督署は労働災害の発生防止を重点課題としていて、「重大な労働災害を引き起こす原因となる違反行為に対しては、今後も厳正に対処する」としています。