静岡県議会9月定例会が9月17日に開会し、新県立中央図書館問題で鈴木康友知事は「図書館の機能を再整理していく」と強調しました。
<鈴木康友静岡県知事>
「今後、部局間の情報共有や連携を更に強化するとともに、県議会に丁寧に説明するなど、全庁挙げて再発防止に努めてまいります」
鈴木知事が議会に対し反省の弁を述べたのは、財源不足に揺れる新県立中央図書館の問題です。
新図書館の整備事業をめぐっては、国の交付金が当初の想定より約100億円減額となることが判明。見直しの方針を示す鈴木知事は、今後重視するポイントに3つの視点を挙げました。
<鈴木知事>
「見直しにあたっては、『機能性』『経済性』『東静岡地区のまちづくりとの一体性』の3つの視点を重視するとともに、デジタル技術の進展等の社会情勢の変化や、全体事業費を見据えながら、図書館の機能を再整理してまいります」
議会後には、教育委員会が再発防止策の調査報告書を提出。委員からの問いに対し、見直しによって設計費など約9億円の損失が生じたと説明しました。
池上重弘教育長は、一連の責任として現職や前任の幹部職員に対し「厳重注意」、自身については給与の10%を3か月分自主返納すると明らかにしました。
<池上重弘教育長>
「私自身の専門性も反映しながら良い図書館づくりに尽力することで責任を全うしたい」
県は、2025年度中をめどに方針を示したいとしています。