空調設備の故障のため9月4日から9日まで臨時休館していた松江市の島根県立美術館で、10日から開催予定だった葛飾北斎の企画展が、12日、2日遅れで開幕しました。

島根県立美術館は9月3日、館内の空調設備3台のうち1台が故障し、館内の湿度が基準を上回る値となったため、収蔵作品の保護を優先し、急きょ、全館休館としました。

島根県 石原恵利子副知事
「9月4日から臨時休館するなど、大変ご迷惑をお掛けいたしました。申し訳ございません。心より、お詫び申し上げます」

故障個所を修理し、館内の湿度が正常に戻ったことから、2日遅れで、葛飾北斎の企画展が開幕。

島根県立美術館は、北斎作品やその関連資料を含め2500点を超えるコレクションを収蔵していますが、今回は津和野町出身の北斎研究者永田生慈氏から寄贈された県外不出の「永田コレクション」の一部を展示します。

北斎が挿絵を手掛けた読本と呼ばれる長編小説や、絵の教本として出版された「北斎漫画」で知られる絵手本など、展示されるのは、約500点。

島根県立美術館 藤間寛館長
「今回の展示内容をご覧になれば、海外で北斎が評価される理由が十分に分かると思います」

永田コレクションの全貌公開〈二章〉北斎ー「葛飾北斎期」・「戴斗期」編は、11月3日までです。