国内の統計史上最大級の規模とされる竜巻の被害が発生してからきょうで1週間です。被害の大きかった静岡県牧之原市の現場を取材しました。

記者
「こちら建物の壁が飛ばされてピアノも壊れてしまっています」

静岡県牧之原市にあるバー。壁は吹き飛ばされ、窓ガラスはすべてなくなっています。

「竜巻だぞー、やべー」

1週間前、静岡県を襲った「国内最大級の竜巻」。牧之原市から吉田町にかけ猛威を振るい、風速はおよそ75メートルを記録しました。牧之原市では1100棟以上の住宅が被害に遭い、吉田町では横転した車に乗っていた50代の男性が死亡しました。

記者
「午後9時前の牧之原市内です。車のライトがあると被害の様子が分かるのですけれども、ライトを消しますと、このように真っ暗でなにも見えないです」

また牧之原市内では、いまだに170戸ほどで電気が使えない状態が続いています。

記者
「牧之原市細江です。生活再建に向けた工事や電気線の確認など、きょうも復旧作業が続いています」

こちらの家では…

被害に遭った住民
「テレビを見ていたら、網戸が横からバーンて来たもんだから。(隣から)黄色いボックスが飛んできて。その次から(瓦が)落ちてバタバタって。こういうのが飛んで、カーポートに穴が開いちゃった。もう悲惨だよね」

瓦が吹き飛ぶ被害に遭いましたが、きのう、業者が屋根の修理をしてくれたといいます。

少しずつ復旧が進む中、こんな問題も…

記者
「こちらには災害廃棄物が積まれていますが、あちらを見ていただきますと、2メートル以上積み上げられているところもあります」

当初、災害ゴミの仮置き場になっていた静波海岸。およそ300メートルにわたり災害ゴミが山積みに。すでに受け入れ容量に達したため、8日から新たな置き場所が設置されました。しかし…

ごみを捨てに来た住民
「(Q.来る時間はどれぐらいかかった?)(車で)20分くらい。近くの方はあまり回収してくれなくなった」

被害の大きい細江地区からはおよそ9キロと、3倍近くの距離があります。

ごみを捨てに来た住民
「よその家もがれきなどを出し切れていないので、色々な場所で回収できるようにしてもらえたら助かる」

一方、こんな動きも。おととい、5日ぶりに営業を再開した道の駅では…

地元の農家 吉岡初雄さん
「これはね、牧之原産で、うちの畑で作ったものですね」

ナスやカボチャなど地元の朝どれ野菜が並んでいました。

神奈川から
「災害が起きたので、それの一つの応援になれば。ここの地域にお金を落とせられればいいかな」

復興に向け、助け合いの輪は広がっています。