宮城県気仙沼市に、空き家を改築して子育て支援カフェを運営している女性がいます。子育てを支援することで、街の復興の力になろうと奮闘する女性を取材しました。

半沢裕子さん:
「鹿折には思い入れがあって、自分が生まれ育った場所だし、私たちが知っている鹿折とは、ぜんぜんちがいますけど、その中でも子どもたちがこれから育っていく鹿折ではあるので、自分の子どもたちも含めて、この鹿折でできるだけ学びながら育ってほしいな」

震災で被災した宮城県気仙沼市鹿折地区、この地で子育て支援カフェの代表を務める半沢裕子さん。

半沢さんが運営する「家カフェHATA(はた)」は、空き家だった2階建て民家をリノベーションし2021年6月にオープンしました。

1階は喫茶スペースとフリースペースになっていて、子連れでのランチも楽しめる広々とした座敷のフリースペースがおすすめです。

オムツの替え台や授乳室も完備しており、棚にはオモチャや絵本がたくさん。

ランチは、子どもから大人まで楽しめるメニューです。

利用者:
「4年前にUターンで(気仙沼に)戻ってきたんですけど、子連れで行ける飲食店が、気仙沼にあることを知らなかったし、ないと思い込んでいたので、フル装備のこのお店があるのはうれしいですし、外食しやすくなったなと思います」

ここで働くスタッフ全員は、子育て中のママたちで、子連れ出勤もできます。

HATAスタッフ:
「そもそも子連れで働けるとこが少ない、聞いたことがなかった。働くってなった時もそこが一番の決め手、助かっています」

半沢さんは、3人の子どもを育てるパワフルママです。

震災後、気仙沼市内のゲストハウスで、親子向けの絵本カフェなども開いてきました。

半沢裕子さん:
「震災では、うちの母が亡くなった。震災当時は、子どもが生まれたばかり、今中学3年生なんですけど、その子が大きくなる時って、ずっと震災と一緒なんですよね。その中でどんな子育てが大変だったかなど、いろいろ考えて今の運営に至るんですけど」

育児の大変さを痛感し、その経験もいかしてオープンさせた「家カフェHATA」。

半沢裕子さん:
「できるだけ、ここに来たら気楽に過ごしてもらう、コンセプトは楽に過ごす、誰が来ても、子どもたちが自由にして、ママたちも子連れで働いても楽に過ごせる。お客さんとして来てもらっても、楽に過ごせるような環境にしています」