山口県宇部市の長生炭鉱で頭蓋骨が見つかるなど、市民による遺骨収集が進められています。国会議員が政党の枠を超え4日、日本政府に遺骨収集への参画などを要請しました。

宇部市にあった長生炭鉱は太平洋戦争中に坑道の天井が落ちて水没し、朝鮮半島出身者を含む183人の労働者が犠牲になりました。
海底に取り残されたままの犠牲者の遺骨を遺族に返そうと活動する市民団体は、炭鉱内に潜る調査を繰り返し実施。先月25、26日に頭蓋骨や大たい骨などを見つけました。
社民党や共産党などの国会議員12人が政党の枠を超えて連名で、厚生労働省に総理や福岡厚生労働大臣が現地を訪れるよう要請。「局面は変わった」「政府が参画することで安全性をより高めることができる」と、政府として遺骨収集に参画することも求めました。
厚生労働省はこれまでの市民団体からの要請と同様に、現時点ではどちらにも応じる姿勢を示しませんでした。

一方で潜水調査を行ってきた水中探検家の伊左治佳孝さんから今後、現状などを聞き取る方向で一致しました。要請を行った社民党の福島みずほ党首は、「ここから説得していきたい」と話しました。