岩手県平泉町の中尊寺では14日、かがり火が灯る夕闇の中で能と狂言を楽しむお盆恒例の「薪能」が行われています。

中尊寺薪能は、境内にある白山神社への奉納と先祖供養のために毎年8月14日に行われているものです。能舞台の周りには600席の座席が設けられ、県の内外から多くの人が訪れていて、中には海外から訪れた人もいました。

(観客は)
「(薪能が好きなのは)やっぱり雰囲気ですね。やっぱり暗くなってくる間に薪がどんどん目立ってくる」

午後4時半すぎかがり火が灯されるとゆらゆらと煙が立ち上り会場は幽玄な雰囲気に包まれます。薪能では、2時間半にわたって狂言や能が披露されます。

狂言では、人間国宝の野村万作さんと孫の裕基さんが共演した「六地蔵」が披露され、仏像をつくる仏師を探す田舎者と偽の仏師の滑稽なやりとりに笑いが起きていました。