フィリピン当局は、中国と領有権を争う南シナ海で、中国軍の戦闘機がフィリピンの航空機に接近し、危険な操縦で妨害したと非難しました。

フィリピン沿岸警備隊の発表によりますと、中国と領有権を争う南シナ海のスカボロー礁付近の上空で13日、中国軍の戦闘機が監視飛行中のフィリピン機に接近しました。

中国軍機は、フィリピン機から60メートルほどの距離まで近づいて妨害するなど、20分間にわたって危険な操縦を続けたということです。

フィリピン側は、「重大な安全上の懸念が生じた」と非難しています。

一方、フィリピン当局は、スカボロー礁の周辺海域で当時、アメリカ軍のミサイル駆逐艦「ヒギンズ」など2隻が国際法に基づく航行の自由作戦を展開していたと明らかにしました。

これについて中国軍は、アメリカ軍が「違法に侵入した」としたうえで、「中国の主権と安全を損ない、南シナ海の平和と安定を破壊するものだ」と主張しています。