能登半島地震で被災した文化財を応急処置する「文化財レスキュー」が、加賀地方で初めて行われました。

加賀市大聖寺にある旧大聖寺藩主・前田家の菩提寺「実性院」は、去年元日の地震で、平安時代から江戸時代にかけて作られた仏像およそ20体が破損し、現在も拝観が再開できていません。

今月8日、金沢市と栃木県から3人の仏師が訪れ、地震の揺れで割れた仏像の腕をにかわを使って丁寧に繋ぎあわせていきました。

金沢市の仏師・坂上俊陽さん
「なかに玉眼とかも入っていて、すごくこだわっている仏像なので、元の状態にできて安心した。先代の仏師さんたちがすばらしい仏像を残してくれたので、僕も次の世代に残していきたいという気持ちを新たにしました」

文化庁が行う「文化財レスキュー」は、これまで能登地方の被災地を中心に進められてきましたが、加賀地方での取り組みは初めてだということです。