11月24日に青森県で開幕する日本シニアカーリング選手権。50歳以上の選手が出場するこの大会に男子最年長チームとして挑むのが青森県代表の「AOMORI」です。平均年齢は66.6歳、酸いも甘いも知り尽くした大ベテランのカーラーたちが日本一に挑みます。

するどい眼光でストーンを投じる加藤信行(かとう・のぶゆき)さん。年齢は、24日に開幕する日本シニアの出場選手の中で男子最年長の73歳です。36年前の青森県カーリング協会設立と同時に競技を始めた大ベテランがチームの司令塔・スキップを務めるこのチーム。どんなメンバーがそろっているかというと…。

※AOMORI 加藤信行さん
「協会の設立当初からやっているメンバーもいるので長くやっていますね」

加藤さんと同じく県協会設立以来、競技歴36年のサード・石田順一(いしだ・じゅんいち)さんと、平川市に住むリード・滝本正喜(たきもと・まさき)さんはとももに70歳。メンバー5人のうち3人が70代、平均年齢は66・6歳、“還暦超え”のチームです。セカンド・鈴木昌憲(すずき・まさのり)さんは今大会に“助っ人”として加入した53歳の若手ですが…。



※AOMORI 鈴木昌憲さん
「このメンバーとやる時間がなかったので確認です。これからまだまだあの人たちを目指してやっていかないといけない身分なので、すごく勉強になります」


さらに大会直前、加藤さんの熱血指導は、競技経験が6年と浅い3歳年下の滝本さんにも。

※指導する加藤さん「こちら側に体が行くのはちょっと無理がある、自然に行くためには膝をこっち側に、つま先のほうに」

「楽しむ」ことをモットーにしながらも、氷の上で妥協はありません。

「AOMORI」加藤信行さん
「(Q.カーリングへの情熱は変わらない?)変わらないし、最近また非常に濃くなってきたというか、熱を持ってやるようになってきた。体が動く限りは今後もずっと続けたい」
青森市栄町にある創業73年のイシダスポーツ。県協会設立時からカーリングに携わってきた石田さんの店です。

※「AOMORI」石田順一さん
「約30年ぐらい事務局長をやりながらカーリング協会の運営に携わっています。広報をやったりかなり忙しかったです。私がほとんどのメーカーを直輸入することで日本のカーラーにほとんど全モデルを供給できることになった」

カーリング用品を扱う店がほとんどない中、本場・カナダのメーカーと英語でやり取りして商品を自ら輸入・販売して、選手たちを支えてきました。仕事を続けながらの競技生活はときに厳しいこともありますが、カーリング普及への熱意が根底にあります。

※「AOMORI」石田順一さん
「体が多少なりとも動いているときはやる。新製品が出るときはテストしてみたり、より良い用具が販売できるように心がけています」

今月中旬に行われた世代区分のない青森県選手権では3位。チームの仕上がりは順調のようです。3年ぶりに開催される日本シニアは慣れ親しんだホームリンクでの大会。目標は…。

※「AOMORI」加藤信行さん
「もちろん優勝と言いたいが、ゲームなので結果はわかりません。最後まであきらめない姿勢をジュニアの選手に見せて、今後のプレーに生かしてほしい」



いくつになっても冷めることなき情熱を胸に、日本一を目指します。
