青森県野辺地町が発注した工事を巡り談合が疑われるとして、町議会が設置した百条委員会についてです。談合があったかどうかについて、証人の証言が食い違ったまま調査を終えることになり、委員会は9月、報告書の提出を目指すことにしました。
野辺地町の議会が設置した百条委員会は、町が発注した工事の入札で2つの会社が最低制限価格と1円単位まで同じ金額を入札したなどを巡り、談合があったのではないかとして調査をしています。
8日の委員会は、証言者の撮影を禁止する中で行われました。
終了後に取材に応じた百条委員会の赤垣義憲 委員長は、出席した建設業者のうち3つの会社は「他の業者から入札に参加させないと言われるなど、入札妨害を受けた」と証言したことを明らかにしました。
また、8日は4月に続き、証人として野村秀雄 町長と江刺家和夫 副町長も出席しました。
2人は「入札は規定や規則に則って行われ、最低制限価格が事前に漏れたことはない」と改めて談合疑惑を否定しました。
野村秀雄 町長
「聞かれていることは前回と同じこと、同じお答えをさせていただきました。何度も申し上げていますが、漏えいという事実はないと思っています」
野辺地町議会 百条委 赤垣義憲 委員長
「疑惑はさらに深まったのではないかという所を感じている。特に、先ほど説明があった、町内業者から入札妨害らしきものがあったという証言と、そういうことはしてないという食い違いがあることによって、どちらかが虚偽の発言であるということは明らかでありますから」
百条委員会は、残る1つの会社の尋問で調査を終了し、9月の町議会に報告書の提出を目指すことにしていて、偽証が確認されれば告発することを検討しています。